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オフィス移転のコンサルティング会社とは|選定する際のポイントや対策を解説

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オフィス移転コンサルタントイメージ

オフィス(事務所)の移転プロジェクトは、長期間に様々なことを同時進行で進めていく必要があり、その内容により専門的な知見を要します。そのため、オフィス移転のコンサルティング会社に業務を任せながら、プロジェクトを進めていくケースが多いです。今回は、オフィス移転のコンサル会社の特徴と活用するためのポイントについてお伝えします。

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オフィス移転のコンサルティングとは

オフィス移転を行うとなると、「移転先オフィスの物件探索や契約」、「入居中オフィスの原状回復工事」、「移転先オフィスのデザイン・内装工事」、「什器・備品などの購入」、「引越作業」「社内調整」など多くの業務が発生します。移転プロジェクトの担当者は、この様な専門的な内容を各業者及び社内連携を図りながら最適な形式になるよう調整していくことになります。しかしながら、オフィス移転はそう多く発生するものではないので社内にノウハウが溜まりにくく、担当者も本来の業務をこなしながらプロジェクトを進めることになります。移転プロジェクトを円滑に進めるために、いわゆるプロジェクトマネジメント(PM)業務を外部の会社に依頼することが一般的です。

オフィス移転のPM業務

オフィス移転のPM業務の一般的な範囲は、オフィス移転の開始(計画の立ち上げ)から完了(移転先オフィスでの稼働)までです。PM業務は幅広い内容となり、調整・交渉する相手先もそれだけ多くなります。

 業務内容 調整・交渉相手
物件探索・契約 不動産仲介会社、管理会社
入居中オフィスの原状回復工事 現テナントオーナー、指定業者
移転先オフィスのデザイン 設計会社
移転先オフィスの内装工事 内装工事会社
什器、備品などの購入 家具メーカー
引っ越し業務 引っ越し会社
移転登記申請や納税地異動届けなど手続き 役所など

PM業務を請け負う会社のことをPM会社とも言います。オフィス移転のコンサルティング会社はPM業務の一部分を専門特化し請け負うような会社もあります。オフィス移転のPM会社やコンサルティング会社は、依頼された範囲の業務を代行し、時にはアドバイスしながらプロジェクトを円滑に進行していく役割を担うことになります。

オフィス移転PM・コンサル会社の特徴

オフィス移転のPM会社、コンサルティング会社には、それぞれ会社の成り立ちによって、得意としている領域は様々です。オフィス移転の業務は幅広いため、自社内のみでサービスを完結しているところは多くはありません。PM業務全般を取り扱っているようにWEBサイトなどで謳っていても、自社で賄いきれない業務がありその部分は他社と協業しサービス提供しています。

オフィス移転PM・コンサル会社の種類

オフィス移転のPM会社、コンサルティング会社にはその会社の成り立ちにより様々な特徴があります。

・不動産会社(仲介会社、管理会社)

顧客の希望条件に合わせた物件をもとにオフィス移転を提案。未公開物件を紹介してくれる場合もあり、物件契約や条件面を相談しながら進めることができる。

・内装会社

内装工事やインフラ設備工事など工事会社で、工事の進め方や内容について専門的な内容をやり取りができる。

・デザイン・設計事務所

内装レイアウトや空間デザインを得意とし、デザイン性の高いオフィスを構築してくれる。

・オフィス家具メーカー

メーカーが用意するオフィス家具を活用し、働きやすさや機能を重視したオフィスを作り上げていくことに強みを持っている。

・運送会社

運搬する必要がある資料が多くある場合、資材搬入や繊細なものがある場合など引越のノウハウを活かし安全に届けることができる。 

オフィス移転のPM業務を依頼するときに気をつけるべきポイント

オフィス移転のPM・コンサルティング会社はプロジェクトに関わることを全般的に請け負ってくれますが、任せきりにしてしまうとリスクも生じてしまいます。ここではオフィス移転の業務PM会社、コンサルティング会社に依頼する時に確認すべきポイントについてお伝えします。

①相見積もりが可能な状況を作る

多くのPM・コンサルティング会社は、PM業務のサービスを全て提供できるわけではなく、提携会社と連携しながら進めます。その場合、依頼した会社によってはある種の縛りが発生することがあるので注意が必要です。

例えば、不動産会社やデザイン、設計事務所などのオフィス移転PM・コンサル会社の場合は、業務の一つである内装工事関係については、自社内にリソースがないと提携している内装会社を紹介し、詳細を詰めていく提案をしてくれます。この時に気をつけるべきは、内装提案を行う会社が紹介先の一社のみとなる場合です。提案が1社のみだと、ある種指定業者の様な形式となり工事費は高額になる傾向にあります。なぜならば、その内装会社としても競合がおらず受注できる可能性が高いことから見積の提示金額を少しでも高くしようとするからです。このリスクを回避するためには、相見積もりが取得できるよう事前に擦り合わせをしておくと良いでしょう。また、相見積もりを取得できない時のリスクが発生するのは、内装工事だけでなく、家具・什器の購入、引越業者なども同様です。 

②相見積もりの基準を作る

相見積もりが取得できる状況にしたとしても、見積内容を分析し、どの提案が自社に適しているものかを比較検証していく必要があります。しかし、検証するためには基準を設けなければ、各社の提案はバラバラの内容となり比較ができません。内装デザインや工事見積の提案を受けるものとして、対策を考えてみましょう。

まず、内装工事関係の発注方式は、2つに大別することができます。一つは、設計は設計事務所、施工を施工会社と分ける「設計監理方式(設計施工分離発注)」。もう一つは、設計と施工を同じ会社に依頼する「責任監理方式(設計施工一括発注)」です。複数の内装工事会社から提案を受けられる場合でも、設計施工一括発注でとなると注意が必要です。なぜならば、そもそも各社の設計プラン(基準)が異なるので、工事費の算出根拠は揃わないためです。設計施工一括発注の場合は厳密に内容と費用の比較検証はできなくなってしいます。そうならないためには、まずは基準となる設計プランを作成しそのプランを元に施工会社各社に相見積もりする流れ(設計施工分離発注)とすると良いでしょう。

③工事費用は高額になりやすいことを理解し進めていく

移転プロジェクト予算は、物件の取得費、工事費用、備品や什器の購入費用、引越費用、不用品の廃棄費用など多々あります。その中でもプロジェクト全体予算の中に占める割合が大きいのが工事費用です。オフィス移転の主な工事内容としては、「入居中オフィスの原状回復工事」と「移転先オフィスの内装工事」が挙げられます。

費用項目の詳細な説明については下記コラムをご参照ください。

オフィス移転・事務所移転の費用は何がある?工事見積の削減ポイントも紹介
https://nac-s.net/media/column/a329

工事費用で特に気をつけるべきは、B工事と呼ばれる工事区分です。B工事は賃貸人であるビル側の指定業者で実施する工事区分で、空調、防災や防水、分電盤などビル共有の設備で建物全体に影響を及ぼす箇所が対象となります。B工事は指定業者であるが故に、相見積もりをすることができません。そのため、工事費が高額になりやすいのです。そのため、しっかりと工事区分を理解した上で、適正な工事区分にしていくなどの事前対策し工事費を適正にする動きをしていく必要があります。

工事区分については、下記コラムにて解説しています。

A工事、B工事、C工事とは?工事区分についてわかりやすく解説
https://nac-s.net/media/column/a153

④PM会社の提案を鵜呑みにしない

オフィス移転の専門家だからと言って、オフィス移転のPM会社に全てを任せてしまうと、結果として費用は知らない内に高くなっていることがあります。例えば、スケジュールの作成や管理をPM会社に全てを任せてしまうと、PM会社の都合の良いように設定されてしまうこともあります。工事費を適正にするために重要な要素の一つである工事スケジュールの管理を一例に解説します。工事費の適正にするために、スケジュールにおいては内装工事の相見積もりの検証や再見積もりまでの期間、交渉期間を充分に取ることが必要となります。しかし、工事スケジュール作成・管理を全てPM会社に任せてしまうと、これらの項目を充分な期間で設定してもらえないことがあります。そうすると、工事費についての精査・交渉が充分にできず時間切れとなり高額なまま発注となってしまうのです。PM会社とコミュニケーションがよく取れている場合においても、第三者的な視点から提案されていることが適当であるかを判断できるようにしておくと良いでしょう。

オフィス移転のPM・コンサル会社への対策とは

オフィス移転のPM業務をPM会社に依頼すること自体に問題があるということはありません。むしろ、プロジェクトの規模にもよりますがオフィス移転を円滑に進めるために必要なケースは多々あります。しかしながら、全てを安心して任せてしまうと思わぬところ、知らぬところでコントロールされる可能性もあります。

そのため、対策として、PM業務を外部に任せた場合でも、業務を切り分けてその業務を専門とするコンサルティング会社を導入することも一つの解決策となります。当社では工事専門のコンサルティング会社として、PM業務を外部に委託されているケースにおいても、全体スケジュールに影響が出ないようPM会社と連携を取りながら、工事費削減を図っていくことが可能です。

ナックスのオフィス移転支援実績
https://nac-s.net/media/tag/officerelocation_record

オフィス移転のPM・コンサル会社の選定基準

・自社の規模と同様な実績がある

PM・コンサル会社の実績に、自社と同規模の実績があるかを確認すると良いでしょう。オフィスの規模感により、PM業務の内容やスケジュール、費用感は異なります。同様な案件の実績が多ければ、スケジュール、費用感の目安感を確認することができます。

・自社が重視したいこととPM・コンサル会社の特徴が合致している

オフィス移転業務を外部に依頼するときに、オフィス移転で自社がこだわりたいことを得意としている会社に相談するのも一つです。例えば、オフィスの立地にこだわりたい場合は不動産会社系の会社に話を聞いてみる。内装デザインにオリジナリティを出したい場合は、設計会社系の会社や内装会社でも設計を得意としている会社に話を聞いてみる、などすると良いでしょう。

・業務範囲と費用が明確である

前述しているように、オフィス移転のPM・コンサル会社にも成り立ちの種類・特徴があり、それぞれの会社で実務にあたる業務範囲や得意領域は異なります。プロジェクトのどこまでを業務範囲とし、それに対してコンサル費や工事費、什器購入など諸々の必要費用をどれだけ明確に示してくれるかを事前に確認しましょう。そのため、いくつかの会社に声を掛けた場合においても、比較検証できるように自社の要望を事前に整理しておくと良いでしょう。
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オフィス移転の工事見積を取得する場合には工事の専門家を頼るのも一つの手段

オフィス移転における工事は、入居元の原状回復工事、入居先の内装工事が発生します。そして、B工事という区分の工事は高額であることがほとんどです。しかしながら、見積を取得したとしてもどれくらい高額であるかの判断を自身で行うには、一定以上の見識や経験が必要となり困難を極めます。さらに、工事会社と価格交渉していくにも、契約内容や相手方の背景にある交渉期間も踏まえて進めていかなければなりません。そもそも交渉となると、経験が浅い方にとっては難易度が高いため、場合によっては専門家に頼るのも一つの手です。

この記事の監修
山本 隆広(やまもと たかひろ)
株式会社ナックス 代表取締役
建築関係の専門学校を卒業後、デザイン会社に入社。 その後、コスト削減のコンサルティング会社に転じ、企業の工事費削減に取り組む。2012年に独立し、2013年株式会社ナックスを設立。完全成功報酬型の工事費削減サービスや工事の計画を個別対応するトータルサポートのサービスを提供中。今までに中堅中⼩企業から⼤⼿上場企業様まで幅広く⽀援し、 取組実績数は800件を超え、平均削減率約23%を実現している。

画像:代表取締役 山本 隆広


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