新規事業のフィットネスジム開業を計画からフルサポート/神奈川石油株式会社
新規事業を企画する際、一般的には少人数で始めることから人的リソースには限りがあります。また、実施すべき項目も多くなることから、その配分をどうするかは課題になることが多いです。
さらに、工事業務は関わる相手も多くなることから煩雑になりがちです。ガソリンスタンドを経営していながらも新規事業としてフィットネスジムを開業された神奈川石油様をナックスはご支援させていただきました。
今回、同社の取締役である山口様に新規事業を企画することになった経緯とご支援内容についてお話を伺いました。
お客様プロフィール
神奈川石油株式会社
取締役
山口 茉友理様
課題/導入理由
ナックス支援前の課題 |
・工事業務のノウハウがなく、どの様に計画を進めたら良いか分からなかった |
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ナックスを導入した目的 |
・工事品質を担保しながら、工事費用を最適な価格で進めていくため |
インタビュー(フィットネスジム事業開業の経緯)
-本日は宜しくお願いします。まず、はじめに神奈川石油様のことについて教えていただけますか?
山口様:弊社は平塚を中心にガソリンスタンドを約10箇所ほど展開しています。今の社長が3代目で曽祖父が創業しました。
今年(2024年時点)で創業75年を迎えます。ガソリンスタンド事業の他には、BtoB向けに燃料の販売や車検センターの運営も行っています。
-今回、新規事業としてフィットネスジムを開業することになったきっかけについて教えて下さい。
山口様:弊社が所有する土地と建物をコンビニに貸出していたのですが、そのコンビニが退店することになりました。
そこで、会社としてどう活用するのかを検討することになったんです。
まず、これまでの会社の歩みを考えても、地域に貢献ができる事業が良いという方向性に決まりました。それから、地域住民の健康に寄与するフィットネス事業をやろうとなったんです。
-そうだったんですね。山口様は事業責任者として事業立ち上げから担当されたのですよね。
山口様:はい、そうです。私自身も、ガソリンスタンド事業の他に何か新しいことに取り組んだ方が良いのではないか、と前々から思っていました。
商売をしていくうえでは人の役に立つものが良いと考えていて、どういったものが良いかなと模索している中だったので今回の件は私自身にとっても良いタイミングでした。
-弊社もそのあたりからご支援を開始させていただきました。
山口様:そうでしたね。そうこうしているうちに大磯で300坪程度の土地が見つかりました。
収支が成り立つかを確認するため、建物を新築した場合の概算金額をナックスさんに出してもらいました。
物件契約を締結するかの判断を行うための材料を出してもらったイメージです。
色々な理由があって、その土地での出店は断念したのですが、その後に今回、入居することになった「ジアウトレット湘南平塚」でのテナント募集を見つけることができました。
-弊社でいわゆる「物件出し」もご支援させていただき、今回のジアウトレット湘南平塚のテナント募集も弊社がお声がけした仲介業者さんからの情報提供でした。
山口様:ジアウトレット湘南平塚はイオンモールさんが運営する施設で、私達としてもこの様な大型施設に入居するのが初めてでした。
そのため、契約ごとなどで気をつけるべき点や施設側とのやり取りをどう進めたらよいのかは全く見通しがつきませんでした。
契約ごとの懸念点も含めてアドバイスいただけたので、実務を担当した社内の人間も「大変助かった」と言っていましたね。
インタビュー(ナックスのご支援内容)
-それは何よりでした。話が遡ってしまいますが、そもそも神奈川石油様には物件契約や工事業務を担うご担当の方はいらっしゃったのでしょうか?
山口様:いえ、特に専任でいるということはありません。
ガソリンスタンドで修繕が必要な時はありますが、そう頻繁に発生することはないので、総務や社長自らが手配していました。
その際は以前からお付き合いのある会社にお願いしていましたが、今回はフィットネス事業であり工事内容も変わるので、どの様に施工会社さんを見つけていけば良いのかな?と心配していたところでした。
-初めて弊社のサービスをご紹介させていただいた時にはどの様な印象をお持ちになりましたか?
山口様:正直、第一印象としては、建設工事のコンサルティングと言っても無駄なお金がかかるんじゃないか?と思いました(笑)。
-率直なご感想をいただきありがとうございます(笑)。その様なお考えからご契約いただいた理由は何でしょうか?
山口様:新規事業を進めるにあたり、工事のことも含めて全てのことが初めてでした。
色々検討を進めていくと、特に工事分野は専門性が高いことが分かり、プロに任せた方が良いだろうと考えました。
先程話した専門性のある施工会社さんをどう見つけてきて選定すれば良いか、もそうですよね。
ましてや、販促や採用関連や細かい事務など色々な業務がある中、人的リソースは限られていますから、工事部分についてはナックスさんに補完していただいた方が良いと思ったからです。
-弊社を活用いただくことで、もっと社内のリソースを使うべきところに使った方が良いと考えられたわけですね。弊社を活用していただき、実際、メリットに感じていただいたことは何でしょうか?
山口様:やはり工事業務の全般を担っていただけたことが一番助かりました。
施設側とのやり取りもそうですし、施工会社との交渉・調整を担ってもらえたのが助かりました。
私達としては物件や工事の専門用語だったり、正しい進め方が分からない中でしたから。
工事の内容についても「自分たちがこうしたい」と言う部分を、ナックスさんに関係者との間に入ってもらい翻訳してもらってから施工会社さんで実現してもらった感じがします。
また、逆に施工会社さんからの提案も翻訳してもらい内容を説明してもらったので、とても助かりました。
-今回は、ショッピングモールに入居する形でしたので、施設側として細かい契約内容、規定もありましたね。例えば、B工事、C工事の区分の取り決めや工事ができる時間帯が決まっていたりなど細かい規定もありました。
山口様:そうでしたね。
自分たちだけではその様な規約を把握して、工事の計画に反映していく作業は難しかったと思います。
その点、ナックスさんに施設側担当者との間に入っていただいて調整してもらえたのは非常に良かったです。ショッピングモールであると絶えず来店者がいるため、作業時間が夜に限定されてしまいましたよね。
そういった条件下の中でどう全体スケジュールにして、どう進めるのが最適なのかは私達で判断することは難しかったと思います。
-今回、担当した施工会社さんはいかがでしたでしょうか?
山口様:すごくきれいに仕上げていただいたと思います。
トレーニングマシンの利用者が自身を映すための大きい鏡を貼ったのですが、同業のフィットネスジムの経営者の方がすごくきれいだと、言ってくれました。
竣工後の引き渡し検査時も指摘事項は特にありませんでした。
-工事の費用についてはいかがでしたでしょうか?
山口様:正直、今回初めてだったので、見積金額を見てもそれが適正なのかは分かりませんでした。
ただ、先のフィットネスジム経営者との話の中で、この出来でこの工事費は安いですね、と言われました。品質も問題ありませんでしたし、工事費用も抑えられたのだなと実感しています。
-それは良かったです。工事の計画を進めていく上でナックスを活用して良かったと感じることはありましたか?
山口様:店内の照明をシーリングライトとペンダントライトどちらにするか選ぶ必要がありました。
選定方法を検証する上で、ナックスさんにはどの様な条件で選定するのかを整理して、選択ができるようにしてもらいました。照明は利用者にとって過ごしやすい環境となることを前提に、デザインや価格面が選定の条件でした。
その内容と合わせて調光(光の明るさを段階的に調節する機能)をつけた場合の価格感などをいただいて最終的にどうするかを判断できたので良かったです。
―その他にナックスを活用して助かったことなどありますか?
山口様:やはり工事で施設や施工会社の窓口を担った弊社の担当者が一番助かったと思います。
工事と一言で言っても、内装施工の会社さんの他にもインターネット回線や自動販売機、トレーニングマシンの卸会社さん、BGMなどの音響、セキュリティ会社、看板などの販促関係などやり取りする人は多くいました。
施設側から出される条件を調整して全体を管理しなければいけないので、相当数の工数が必要だったと思います。
そのあたりをナックスさんに担ってもらえたので、担当者もその分の工数を別の必要なことに集中できたと思います。
―次回、工事があった際に、何かこうしたいなどの希望はありますか?
山口様:今回はショッピングモールとの契約だったので、契約の意思決定をしてから開業まで時間が非常に少ないという環境でした。
次回、店舗を作る場合には複数のデザインアイディアの中から選べると良いなと思っています。
―ありがとうございます。今回は時間が限られた中での対応となりましたが、次回は全体スケジュールを調整した上で、よりよいデザインを提案できるようにしたいと思います。
それでは、最後にフィットネスジム事業の今後の展望をお聞かせください。
山口様:フィットネス事業としては、もう一店舗増やしていきたいと思っています。
今回の1号店はテナント入居でのフィットネスジム開業となりましたが、ガソリンスタンド経営をしてきたという経緯からも次店舗は路面店でやりたいと思っています。
店舗拡大する目的は、フィットネス市場を見ても女性のフィットネス参加率が低いと感じているからです。私自身もパーソナルジムに通っていますし、その経験から女性のフィットネス参加率の底上げに貢献していきたいと考えています。
そして、場所としても地域貢献を考えて平塚周辺で考えています。自社物件の活用も含めて、立地や物件条件なども幅広い形で検討していき、そこから店舗を広げていきたいと思っています。
―本日は貴重なお話をいただきありがとうございました。
取材日:2024年3月某日